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SVOCがわからない!
2015年6月 1日 西巻尚樹
多くの日本人が判りにくいと言うのが
第五文型 : SVOC
というパターンの文です。
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I call him a "Cowboy".
*Cowboy:無鉄砲な人
これがSVOCの文です。
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【VSOP的理解】
この文をVSOP英文法の「S-V-O-P語順:直訳」で考えると
{Sが-Vするのは-Oに対してで}-
[それは] Pで です。
※5文型での「SVOCの、C」は、「VSOPでは、P」です。
【SVOP直訳】
私が 呼ぶのは、彼を で、
[それは]カーボーイと です。
【意訳】
私は、彼を無鉄砲な奴と呼んでいる。
↓
◎ 直訳から意訳を作らなければならないのは、日本語と英語は語順が違うためで面倒ではありますが仕方がありません。
◎ S-V-O-P語順に慣れてくれば、いちいち語順を換えて意訳にしなくてもS-V-O-Pに区切って読むだけで、英文が理解できるようになります。
この「簡単さ」が、VSOP英文法が皆さんに喜ばれる理由です。
↓
それは、どのような英文もS-V-O-P語順を基本に作られているから
S-V-O-P語順を、その「抑揚を伴って」日本人のアタマの中に住み込ませると
文頭から、英語順のまま、英語が理解できるようになるのです。
↓
英語の勉強は、このSVOP語順抑揚に慣れることなのです。
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ところが、
SVOCが分からない理由
今までの英文法での説明では、全然違ったものになっています。
↓
動詞を中心に、品詞で分類して説明しようとするからです。
【今の英文法の説明】
call という動詞の後ろの him は、目的語(O) で
その「目的語の後ろの言葉」が「人の種類の名詞」の場合は、
「目的格補語」になっているので、C と呼びます。
↓
このような語順になっている文を
SVOC:第五文型 と呼びます。
↓
O と Cは
O=C の関係になっています。
つまり
him = a Cowboy
ということです。
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というような説明になります。
↓
一見、適切そうに感じます。
日本中ど、どこでも、誰でも
このような説明をしているので
日本人はこの説明に慣れてしまっています。
↓
慣れれば、納得したような気分になるのが
人間の性です。
また、
↓
ですが、
↓
ここが、英語地獄への一丁目です。
↓
一方は
難しい説明が嫌で、英語の勉強から遠ざかってしまう。
他方は
一生懸命、難し英文法を理解しようとして泥沼にはまる。
どちらの道をたどっても、行き着く先は
「無限の闇」です。
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賢明な努力をすると
SV の後ろを O=C と覚えてしまうので
SVOCのいろいろな文では、
大混乱に陥り理解不能になります。
↓
しかも悪いことに
「call(呼ぶ)」 は、SVOCの使い方をするので
不完全他動詞です。
というような難しい文法用語を使っての
説明が頭に残ってしまうので
「 call は、SVOCの文型」で使う「不完全自動詞だ」的に
「逆規定」を受けてしまうからです。
↓
「特定の使い方しかしない」的な刷り込みができてしまうのです。
現実の call は、「いろいろな」使い方をします。
これは、辞書を読めば分かります。
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以下
「五文型英文法での考え方」を発展させてみましょう。
↓
今までの英文法が分かりにくいと思っている方は、
今の英文法の説明は読まない方が良いでしょう。
辻褄が合っていないことを説明しているだけからです。
↓
この文章の最後だけをお読み下さい。
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通常の、SVOCの説明
Oは、目的語(O)で
Cは、目的格補語(OC)
と呼ばれていて
O=C
というように考えられるのは、
第二文型 : SVC に由来しています。
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なぜかというと
He is a cowboy.
He is busy.
Is のようなBE動詞を使った文を
第二文型 : SVC と呼びます。
第二文型 : SVC のVで使える動詞は、
「BE動詞(is)」のような使い方ができる動詞で
「不完全自動詞」と呼びます。
feel 「~に感じる」
get 「~になる」
grow 「~になる」
keep 「(意図的に)~のままでいる」
remain 「(敢えて)~のままでいる」
sound「~の様に聞こえる」
taste 「~の味がする」
などです。
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×「それ程多くないので、丸覚えしましょう」と、
よく書かれていますが、これは「ウソ」です。
この使い方ができる言葉はたくさんあります。
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☆ 今までの英文法では
「is:BE動詞」の後ろで使われている
a cowboy:名詞
や、
busy:形容詞
を、補語(C)と呼びます。
主格補語(SC)と呼ぶこともあります。
そして
主語(S)と補語(C)の関係は
S=C なので
He = a cowboy.
He = busy.
のような関係になっています。
=================
★ VSOP的解説 ⇒
日本の英語教育では、この解釈を「自明の理」的に教えています
が 実は、この解釈が、 日本人を英語理解で苦しませる 原因に
なっています。
補語(C)の非論理性
この補語(C)と言う呼び名は、
SVCの段階では、
[主格]補語(C)に成れる言葉は
名詞、又は、形容詞
というように、限定的に使っています。
そして方便として
He = a cowboy.
He = busy.
と言っていますが、これば第一の問題点です。
そもそも
" =" (イクオール)
は、数学の記号で
「同値」
という意味です。
ですから
He = a cowboy.
He = busy.
という等式は、左右が同値にはなりませんから
論理的に成り立ちません。
↓
言葉の使い方の説明に、数学の記号を使うのは、
注意しなければなりません。
↓
記号の持つ定義と、表現された式が
論理的に成り立つかを検証をしなければならないからです。
↓
「そんな、言葉の定義なんてどうでもいい!」
と感じる人がいるなら、
↓
その人は「言葉の使い方を、言葉で説明する資格」
を持たないです。
↓
言葉・記号の定義のズレが誤解が生みます。
双方の共通の理解がコミュニケーションです。
↓
be動詞の説明に "=(イクオール)"を使うのは
止めましょう。
↓
混乱した思考を生み、論理的矛盾に気づかない愚鈍さを
育ててしまいます。
↓
☆今までの英文法では
SVCの
He is a cowboy.
The movie was interesting.
という「主格補語(SC)」を元に
SVOCのCを「目的格補語(OC)」と呼びます。
↓
■目的格補語になれるもの:
1) 目的格補語が「名詞」
We call him a "Cowboy".
「我々は彼をカウボィと呼んでいる」
2) 目的格補語が形容詞
We found the movie interesting.
「我々はその映画が面白いと思った」
という説明をします。
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★ VSOP的解説 ⇒
これはこれで、それなりにスジが通っています。
問題はこの先の説明です。
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☆一般的な説明☆
そして、更に
3) 目的格補語が形容詞句
We thought his speech of no value (= not valuable) .
「我々は彼の演説を全く価値がないものだと思った」
と続きます。
この場合は、
of no value:価値が無い
という「前置詞句」は「形容詞句」と呼びます。
この文は、「第2文型:S+V+C」です。
=================
?これって、ホントでしょうか?
★ VSOP的解説 ⇒
もちろん、ホントではありません。
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ここから先は、どんどん辻褄が合わなくなっていきます。
五文型英文法では、
Be動詞の後ろが「前置詞句」のときは、
修飾語(M)と考え
第1文型:S+V+M.
と分類する方が一般的です。
この場合のM:修飾語=副詞句 となります。
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「ヘッ ??????? 」
ビックリしただけでなく、混乱してきたしょう?
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同じ、前置詞句:of no value の働きを
第1文型:S+V+M(修飾語) のM(修飾語)と考え、
「副詞句」と呼ぶ人と、
第2文型:S+V+C(補語) の 補語(C)と考え
「形容詞句 」と呼ぶ人と
がいるのです。
SVOCの説明のためには、もとの使い方の
His speech is of no value.は
SVCにしておいた方が楽ではあります。
けれども、辻褄の合わない説明になります。
=================
このような「意見の食い違い」が普通に起きるのが
五文型英文法です。
人によって解釈がまちまちになるのです。
「どうしてこんなことが起きるのか」とか
「本当のことは、いった何なんだ!」と
真剣に考える人間は
↓
おめでとうございます。
「五文型英文法の泥沼」にハマりましたね。
↓
「英文法の泥沼」とは、
5文型英文法的解釈が、とても英文法と呼べない
くらい 非論理的な解釈法だと気付けず、もがくことです。
↓
この「be動詞の後ろは、皆、形容詞」という
文法規則は、五文型の説明の最初段階では
出てきません。
SVCのC(補語)は「名詞」または「形容詞」で、
説明が始まります。
SVOCを説明するときになると、突然現れるのです。
そもそも「目的格補語(OC)」という言葉が、定義が不明です。
通常、
「Oの後ろで説明している言葉」で、O=C のような関係になっている
というような意味合いで使っているようです。
ですから、SVOC の「Vの不完全性を補う言葉」という意味では
なさそうです。
けれども、[目的格]補語(OC)と言っているわけですから、
「何かの不完全性を補う言葉」というのが、もとの意味のはずです。
↓
当然、O=C と説明しているのですから、
SVCの S is C. の S = C. を想定しているはずです。
↓
ここで、致命的な欠陥が分かります。
O と C の間に、is(be動詞) が、発音されたり表記されたりしてはいません。
もし「is(be動詞)の意味の不完全性を補う言葉」なら、
「見えない言葉」 ⇒ 「be動詞」の「意味の不完全性を補う言葉」
という言い方をしていることになります。
↓
顕在化されていないis(be動詞)を想定しておいて
「OとCは主語・述語関係だから、
O(目的語)に対して C(補語)だ」
というのは、全くスジが通りません。
↓
O(目的語)に対して、 C(補語)が「述語」的になっている
のであれば、「C(補語)」と呼んでいる部分を
素直に、「述語(P)」と呼べばよいだけです。
↓
これが、VSOP英文法の
S-V-O-P(叙述語)
です。
このように気付くことによって、
あらゆる英文が、論理的矛盾を起こさずに説明可能になるのです。
=================
再度、今までの英文法での説明を続けます。
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以下、今の英文法による解説
4) ★目的格補語が分詞
I heard my name called.
「私は名前が呼ばれるのを耳にした」
I saw him running in the park.
「彼が公園を走っているのが目に入った」
5) ★目的格補語が名詞句(不定詞)
I want you to come to the party.
「君にパーティーに来て欲しいんだ」
6) ★目的格補語が原型不定詞
I saw Mike cross the street.
「私はマイクが通りを横断するのを見た」
【今の英文法による学習目標】
目的格補語になれるものは、多種多様ですが、
すべてO=Cの関係が保たれていることを
例文で確認しておきましょう。
補語という概念自体が日本人には難しく、
そのため目的格補語を問う出題数は極めて多いです。
原型不定詞、分詞、不定詞といった
動詞の変化形が目的格補語になる形態のものは
特に慣れ親しんでおく必要があります。
以上、☆今の英文法の一般的な説明☆
=================
★ VSOP的解説 ⇒
SVOC のC(補語)に、「あらゆる種類の言葉」が書かれています。
↓
これを見る限り「C(補語)はどんな言葉でもいい」と見えてきます。
ただし「目的格補語(OC)」に限っているように見えます。
=================
それでは、これらの個々の説明を、VSOP英文法的観点で検証していきましょう。
4) ★目的格補語が分詞
I heard my name called.
「私は名前が呼ばれるのを耳にした」
I saw him running in the park.
「彼が公園を走っているのが目に入った」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
O(目的語)に対して、後ろの言葉がis(be動詞)を入れると
My name was called. 受動態
He was running in the park. 進行形
という文が成り立つので、
called(過去分詞)やrunning(現在分詞形)が目的格補語(OC)です。
=================
★ VSOP的解説 ⇒
My name was called. 受動態
He was running in the park. 進行形
という文が成り立つから、called(過去分詞)やrunning(現在分詞形)が目的格補語(OC)です。
というのであれば、
S is done/-ed. 受動態
S is doing. 進行形
も、S is C.=SVC(第2文型)ということになり
S = done/-ed. 受動態
S = doing. 進行形
という説明になるはずなのですが、このような説明は、誰もしません。
【理由】 ⇒ 誰が考えても変だからです。
【矛盾点】 ⇒
called(過去分詞)やrunning(現在分詞形)を目的格補語(OC)と呼ぶことは、論理的にはできない。
五文型的英文法の説明の、このような論理的欠陥に触れる人間に対しては
「英語は、言葉なのだから理屈(文法)通りにはならない」
と「脅し」つけます。
「五文型英文法は、理屈通りにならない文法である」
と、最初っから認めているのです。
英語学者で、現行の五文型英文法が適切である
と思っている人は非常に少ないです。
★ VSOP的解説 ⇒
O-[be]-P
my name [be] called.
him [be] running in the park
「[be]:be の隠れたネクサス(Nexus)」と考えます。
=================
☆今までの英文法では
5) ★目的格補語が名詞句(不定詞)
I want you to come to the party.
「君にパーティーに来て欲しいんだ」
O(目的語)に対して、後ろの言葉がis(be動詞)を入れると
You are to come to the party. "be to do の構文"
という文が成り立つので、
to comeという「to-不定詞」が目的格補語(OC)です。
=================
★ VSOP的解説 ⇒
You are to come to the party. "be to do の構文"
という文が成り立つので、
to comeという「to-不定詞」が目的格補語(OC)です。
というのであれば、
S is to do. be to do の構文
も、S is C.=SVC(第2文型)ということになり
S = to do.
という説明になるはずなのですが、このような説明は、誰もしません。
【理由】 ⇒ 誰が考えても変だからです。
【矛盾点】 ⇒
to d(to-不定詞)を目的格補語(OC)と呼ぶことは、論理的にはできません。
「to doが目的格補語(OC)になっている」という表現を したとき、
正常の神経の持ち主なら
「変だな?」と思えるはずなのですが
「SVOCは、神の下した語順規則だから!」
「目的格補語(OC)だ」と「神聖な呪文」として唱え続けています。
C(補語)の定義と論理的に矛盾しているのは、見えなくなっています。
★ VSOP的解説 ⇒
O-[be]-P
you [be] to come to the party
「[be]:be の隠れたネクサス(Nexus)」と考えます。
=================
☆今までの英文法では
6) ★目的格補語が原型不定詞
I saw Mike cross the street.
「私はマイクが通りを横断するのを見た」
☆多分「今の英文法での説明」はこうなるのでは?
O(目的語)に対して、後ろの言葉がis(be動詞)を入れると
Mike was cross the street. "be+原形動詞 の構文"
という文が成り立つので、
cross という「動詞の原形」が目的格補語(OC)です。
=================
★ VSOP的解説 ⇒
cross という「動詞の原形」が目的格補語(OC)です
と言おうとするなら
Mike was cross the street. "be+原形動詞 の構文"
という文が成り立つはずなのですが、これは成り立ちません。
↓
S is 動詞の原形 の文はありますが
主語(S)が人間では成り立ちません。
仮に成り立ったとしたら、
S is C.=SVC(第2文型)ということになり
S = 動詞の原形.
という説明になるはずなのですが、このような説明は、誰もしません。
【理由】 ⇒ 誰が考えても変だからです。
【矛盾点】 ⇒
動詞の原形を目的格補語(OC)と呼ぶことは、論理的にできない。
「動詞の原形が目的格補語(OC)になっている」という表現が
「変だな?」と思えない人がこの世にいるでしょうか?
絶対に居ないはず!ですよね?
★ VSOP的解説 ⇒
O-[do]-P
Mike [did] cross the street
「[do]:do の隠れたネクサス(Nexus)」と考えます。
↓
【VSOP的学習目標】
補語という概念自体が日本人には難しく、感じられるのは現行の英文法(五文型的英文法)の説明が滅茶苦茶なせいで目的格補語が分からなくて混乱している人がたくさん居るためです。
この形をを問う出題数が極めて多いのは、現行の英文法のせいで、分かっていない人がほとんどだからです。
名詞、形容詞、副詞、前置詞句や、
原形不定詞、分詞、不定詞といった動詞の変化形が
使われるわけですから、叙述語(P)の部分に「品詞の制限が無い」のです。
↓
この部分を叙述語(P)を考えれば、