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A Happy New Year!は、使わない!
2014年12月21日 西巻尚樹
この時期、よく使う表現に
Merry Christmas!
とか
Happy New Year!
いうのがあります。
これらは、カードの表題とか、かけ声で使いますが、
文にすると
I wish you a merry Christmas and happy New Year.
のようになります。
I wish you a Merry Christmas!
は、
「 ある一つの 良いクリスマスを、お持ちください 」
⇒ よいクリスマスでありますように。
という話し手の望みを表している文です。
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この文は、この時期よく流れる曲のタイトルになっていますが、
私は、若い頃、よく聞き取れずに解っていなかったせいで、
大人になっても
I wish you are Merry Christmas!
だと思っていました。
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似たような意味になるもので、
May God give you a Merry Christmas!
お願いします、神様が与えるように、あなたが良いクリスマスを持つように。
という言い方もあります。
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五文型英語だと、バラバラ
これら文は、五文型英語で言うと、 第4文型:S+V+O+Oの文です。
この第4文型:S+V+IO+DO の説明は、
「目的語(O) には、間接目的語(IO:人) と 直接目的語(DO:物)」
との2種類があって ・・・・・・・・・・・・・・!?
なんて説明になっています。
そして、
主語 give 人+物 の、第4文型の文は、
主語 give 物+to 人 の第3文型:S+V+O+Mに
書き換えられるとなっています。
I wish you a Merry Christmas. ⇒ 第4文型:S+V+O+O
⇔
I wish a Merry Christmas to you. ⇒ 第3文型:S+V+O+M
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現行の学校教育の標準になっている五文型英語では、
第3文型:S+V+O+M
と
第4文型:S+V+O+O
は、
別の文型
と考えています。
VSOP英文法なら、S-V-O-P:ワンパターン
VSOP英文法ならば「S-V-O-P」というワンパターンな語順規則で
説明できます。
※ [ have ] や [go] は、前の言葉と後ろの言葉を結びつけている
「音となって顕れない、隠れた論理関係」を表します。
この「隠れた論理関係」を「ネクサス(Nexus)関係」と呼びます。
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I wish you [have] a Merry Christmas.
O- [v1] -P
you と a Merry Christmas は O-[ v 1:have ]-P という
ネクサス関係になっています。
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私が願っているのは
「あなた」が、「ある一回の楽しいクリスマス」を持ちますように
という意味を構成しています。
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また、 a Merry Christmas が前に出てくると
I wish a Merry Christmas [go] to you.
O- [v1] -P
a Merry Christmas と you が O-[v1:go ] -P という
ネクサス関係になっていて
私が願っているのは
「ある一回の楽しいクリスマス」が「あなたのところに行く」ように
という意味を構成しています。
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どちらの文も
I wish の 後ろの部分
you [have] a Merry Christmas.
あなたが[持つのは]一回の良いクリスマス
a Merry Christmas [go] to you.
一回の良いクリスマスが[行くのは]あなたのところに
というように
主語・述語関係になっているのです。
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言語学では「ネクサス」は当たり前になっている
わりと最近、アメリカの言語学者Noam Chomsky(ノーム・チョムスキー)が、
このことを彼の論文で触れていることに気付きました。
VSOP英文法では、
「Get The Real...英語参考書」Chapter9で、このことを説明しています。
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問題は、チョムスキーの「生成文法」に触れた言語学の専門家なら、
常識として知っているような内容を、
一般の日本人が、中学・高校で習っていないということです。
このことが解ると
第3文型:S+V+O+M
も
第4文型:S+V+O+O
も
第5文型:S+V+O+C
も
S-V-O-[v1]-P ワンパターン
になっていると気付くのです。
「Get The Real...英語参考書」Chapter 9 参照
これにより、英語の使い方が統一して考えられるようになり、
英語がワンパターンな語順しかないことが解るのです。
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英語の専門家だけが知っていることを、
英語学習に苦しんでいる市井の日本人に
解りやすく統一的に体系化したのが、VSOP英文法なのです。
専門家、熟達者達が奥義としている「英語感覚」が
誰でも、S-V-O-P:ワンパターンという語順で習得できるように
なったのです。
さらに、このS-V-O-P語順が、「発音や抑揚」を制御している
というのも解りました。
これが、カルチベイター:Cultivator into English Syntaxです。
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Merry Christmas!
という挨拶表現は、もとのSVOP文の叙述語(P)部分だけで
使っています。
Happy New Year! や Good morning!"も同じ仲間の表現です。
標語に a は付けない
気を付けなくてはいけないのは、
ポストカードや叫ぶときは、"a/an" は付けません。
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"a/an"は、
「あるまとまった具体的な物や事柄が1つある」
「相手がその物や人をまだ知らないと、話し手が思っている」
「その物や人が、複数個ある」
というような、
「話し手の判断」を表す言葉だからです。
つまり、"a/an"は、文(主題と叙述)を作るときの言葉なのです。
「文になっていない場合」は付けないのです。
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ネクサス関係の重要性
VSOPでは、O-[v1]-P のような言葉の関係を
「ネクサス関係」
と呼んでいます。
このネクサスとい言葉は、デンマークの言語学者O. Jespersen が100年前に
言っていることで、それを進化させたのがNoam Chomsky のハズなのですが
日本の英語教育にはほとんど出てきません。
ですから、多くの方はこの「ネクサス」という「言葉の関係」を聞いたことが
ないはずです。
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なぜかと言うと、
動詞中心の解釈を取っているの
「 be やhave 」は「動詞」で、意味を持つ中心語
です。
この中心語の
「 be やhave が消えて、名詞とその後ろの言葉が、主語・述語関係になっている」
というような「ネクサス関係」は、論理的に説明できないからです。
ですから、現在の文部科学省の学習指導要領に従っている学校では
「教えてはいけない内容」になっています。
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「主語の直ぐ後ろの言葉は動詞だ」という文法的解釈で
be や have も「中心動詞」となっていたので、
今まで「ネクサス構造」が、説明できませんでした。
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(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)
(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)(^J^)
VSOP英文法は、
主語の後ろの言葉を「判断語(V=V1+V2)」と捉えて
V=V1+V2
・ do Verb
・ be □□
・ have 名詞
3つのタイプの判断語(V)があることを抽出できました。
これにより、世界で初めて
英語の「ネクサス構造」に、論理的体系化をもたらしました。
be と have は、do と同じように「助動詞=補助語」
だだったのです。
VSOP「英文法マスターコース」講座では、
この「ネクサス構造」の体得を
重点的に説明し、多くの例文の
カルチベイター訓練で
英語アタマを作っていきます。
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ご自身の未来のために、十分な英語理解を果たしてください。
日本人全員が、
日本語を通じて、
理屈で英語を理解できるようになることを
夢みています。
Vsop wishes you a merry Christmas and happy New Year!