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I will get on my way. 今、行きます。Part 2
2014年8月27日 西巻尚樹
前回に続き、「on my way :途中です」 ネタです。
電話で「今行きます」というフレーズは
I am on my way.
だけではありません。
I will get on my way.
でも同じように「今、行きます」という意味になります。
このような表現も「熟語(イディオム)」でしょうか?
am と will get が同じ日本語になる?
どうして同じ意味になるかというと
on my way が「途中です」という意味で "to you now"が省略されている
ということは前回説明しました。
"I will get" と"I am" は、英語で見ると全然表現が違うように見えます。
今の文法的に言えば
I will get は、未来形 will +一般動詞 get
I am は、 be動詞の現在形です。
けれども、
日本語に訳した場合ほとんど変わりません。
では、違いは一体何処にあるのでしょう。
この違いを理解するためには、まず get と am の違いを理解しなければなりません。
「be □□ 」の場合は、「□□ の状態である」 という「変化しない今の状態」を表します。
「get □□」の場合は、「□□ の状態に[わりと早く]なる」 という「変化の様子」を表しているか
の違いです。
基本動詞は「補助語:助動詞のような言葉」
have、get、make、go、come 、run、give、take、put、set、のような基本動詞は
「変化の様子を表している」だけで、「変化や動きの内容」は、
「後ろ言葉:□□ 」が表しています。
基本動詞は「変化・動きの様子」を表す「補助的な言葉」で、
日本語的に考えると
「助動詞」
と呼べるような言葉なのです。
このような「基本動詞」と呼ばれる言葉は、
英語の元々の言葉であるアングロ・サクソン語由来の言葉です。
「本来の英語の語彙」では、「動詞は補助語」として使われているのです。
このような英語の使い方を、文法化するとき「ラテン語文法」を下敷きにしたために
「動詞中心の解釈」で 英文法化したので、現実の英語と文法がずれてしまったのです。
現実の英語とのズレを克服したVSOP英文法
このずれを克服しようとしているのが「VSOP英文法」です。
英語の元々の言葉の使い方は、"get on my way" で 「on my way になる」
というように
「動詞が補助語」+「後ろの言葉が中心語」
で使っているのです。
これを逆に
「動詞が中心」「後ろの言葉が、補助語」という文法解釈をしてしまったのです。
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ネイティブ・スピーカーは、どのような文法的解釈をしても、もともと母語として「英語アタマ」になっている
ので、あまり問題は起きません。
ノン・ネイティブは、文法的解釈から先に習うので、現実の英語とずれて
解釈してしまうと、意味不明になるか、熟語(イディオム)丸暗記になってしまうのです。
そして、脳の機能が
「中心と習った動詞」に意識が集中させて
「補助語と呼ばれている後ろの□□」に意識が行かない
ということがおきてしまいます。
英文法のために「中心語と補助語」の解釈と全く逆転しています。
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もう一つは、will の問題です。
「willは未来形」でありません。
これは拙著「世界で一つだけの英語教科書」の第6章に詳しく書かれていますので
「will を、未来形と思い込んでいる方」は、是非、お読み頂ければと思います。
will の本当の働き・意味は
「確実に~になる/~をすると[話し手が]思う」
という意味です。
I will get on my way.
の will は
「~だと思います」という「丁寧な意味の will」
なのです。
ですから、細かく訳すと
「私は、[あなたのところへ、今行く]途中に必ずなると思います」
⇒ 今、参ります。
will を「~でしょう」的な「単純な未来形」で覚えてしまうのも、現行の英文法のズレたところです。
英語にはきちんとした「敬語体系」が整っています。
will の本当の意味を知らないと、「とんでもない発言をしている」のではと思えて
恐ろしくなってきます。
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このように考えてくると、今日本で教えている英語の解釈が、
日本人に「適切な英語が使えな」いように仕向けているのはと思えてきませんか?