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英会話の即効的上達法とは?
2014年7月29日 西巻尚樹
メルマガの購読者からコメントがありました。
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VSOP理論だけでは、英会話の上達には即スながらないと感じております。
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以上のようなご意見を頂きましたので、所感を述べさせて頂きました。
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メルマガ購読者様
コメント、有り難うございます。VSOPの西巻です。
どのような学習も、理論が解っただけでは使えるようにはなりません。けれども、現実とずれた理論で解釈していたら、どのように練習してみても、結局、使えるようにはなりません。
メルマガ購読者様が、どのような表現を「英会話的有効表現」とお考えかが解りませんが、
I will be off of Facebook for a few days.
とか、
I can't get my eyes off of you.
のような、口語で普通に使われる表現は、現行の英文法は理論上説明できません。多くの日本人は、このような表現は習っていませんから使いにくいのではと思います。
映画や新聞などで使われている「いわゆるネイティブな表現」は、文法で説明できないため「熟語(イディオム)・慣用表現」と呼んでいます。
現行の英文法は、日常普通に使っているいわゆる会話表現は「理論上」ほとんど説明できません。
「学校教育・予備校・英会話スクール・革命的英会話習得方法」など、現状の動詞中心の解釈に従って英語を教えている日本での英語学習システムでは、これらの「現行の英文法で説明できない表現」は、「教えない・説明しない」か、「熟語(イディオム)」と呼び、理屈抜きに、丸暗記して覚えるようになっています。
ところが、このような「熟語(イディオム)・慣用表現」と呼ばれる表現は無限にあり、丸暗記して覚えられるほど、英語は簡単ではないのはご存じだと思います。
get とか make とか have や、up、out、off、away、ahead の項目を辞書で読んで頂ければ、丸暗記して覚えるのは無理だと思えるはずです。(S-V-O-Pならワンパターンですが)
日本では、現行の英文法に従った「役に立たない英語解釈」が刷り込まれているために、「学校文法をいくらやっても使えるようにならない」となっており、「3日で身につく英会話」的な詐欺的な学習システムは、昔から、いろいろ生まれては消えして、現在も繰り返されています。
「お役立ち表現」「慣用表現」を、「いかに、簡単に、早く、楽に覚えるられるか」を競うようなキャッチ・コピーを作り出し、学習者の関心を誘っています。
これらの「お役立ち表現」のおおくは、単に現行の英文法で説明できないために、学校教育で教えられないだけだということに、学習者は気づいていません。
VSOP英文法が学校教育の標準になっていれば、現在の「会話のお役立ち表現」的なものや、「会話の極意的な秘密めいた文法事項」や「これをやれば英会話が簡単に身につく」的な内容は、中学校の段階で、学校教育の場で身に付けられていて、とっくに日本人は英語が得意になっていたはずです。
そもそも「習わなくても」「勉強しなくても」「努力しなくても」、「身につく力」など、この世にはありません。
真面目な教師は、「勉強しなくても___ができるようになる」というような「気休め的言い方」は絶対にしません。
VSOP英文法は「S-V-O-P:ワンパターンで簡単に解る」とは言っていますが、簡単に身につくとは言いません。
英語が、そんなに簡単に身に付く言葉ではないからです。
また、もう一つ問題なのは、日常の応答に使われるいわゆる「慣用表現」的なものは、S-V-O-Pの中の一部分だけが使われており、もし、S-V-O-Pが解らない状態で学習していくと、いつまで経っても、フルセンテンスを作れるようにはならないということです。
ご存じかと存じますが、Good morning. のような挨拶文は、
May God give you a good morning!
とか、
I wish you a good morning!
の、前部分が省略された表現です。
もちろん、ネイティブ・スピーカーは、このような、会話の短い応答表現も、S-V-O-Pのフルセンテンスに戻せます。
ネイティブ・スピーカーとして育つ過程で、S-V-O-Pの語順ロジックを習得しているからです。
けれども、S-V-O-Pを知らない日本人が「会話の慣用表現」として、いろいろなフレイズを覚えていってしまうと、フルセンテンスが元にあるということすら気づきません。
当然、フルセンテンスは作れるようになりません。
さらに、S-V-O-Pを知らないで「即会話力」的に、イディオム・慣用表現を覚えていくと芝居の台詞の暗記と同じになってしまいますので、いつまで経っても「自分自身をきちんとした文で表現できる能力」が身につきません。
英語は、発話の際に、どのような言葉を使って言うかは「発話者の自由」で、「語順だけがS-V-O-Pに決まっている」ということを知らないからです。
ネイティブ・スピーカーが教える英会話スクールに通って、なかなか英語が上達しない理由はここにあります。
ネイティブ・スピーカーは、自分達の言葉がどうしたら日本人にきちんと伝わるかという方法論(英文法)を持っていないからです。
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さらに、S-V-O-P になっていない文は、きちんとした英語の発話にはなりませんから、この語順規則を知らなければ、単に言葉を並べているだけの「その場しのぎ的英語」になってしまいがちです。
多くの日本人の発話は、ネイティブ・スピーカーから見ると「教養が疑われるような表現」になってしまっている場合が多く、本人は気づかずにいるのですが、相手に強い忍耐を強いている結果になりがちです。
「これがネイティブ・スピーカーの英語だ」と呼べる学習システムは、VSOP英文法しかないのです。
もちろん、VSOP英文法を理論的に解っただけでは、英語は使えるようになりません。
どのような学芸・スポーツでも「理論を習っただけで、使えるようになる」なんてものは、この世に存在しません。
本人の弛まず努力と精進が、~~~力を作るのです。
現在、日本で英語学習の基本になっている「五文型的英文法」は、英文法の本家:オックスフォード大学での、130年くらい前の標準的な「英文の分類法」でした。
この分類法は、文法論として、もともと理論的に精緻に組み立てられているわけではなく、現在では、本家のオックスフォード大学でも、イギリス・アメリカの英語学でも使っていません。
この分類法は、文法論として、もともと理論的に精緻に組み立てられているわけではなく、現在では、本家のオックスフォード大学でも、イギリス・アメリカの英語学でも使っていません。
この分類方法を、今でも英文の解釈に使っているのは、極東の日本と韓国と台湾だけです。
ネイティブ・スピーカーやバイリンガル・スピーカーは「五文型 : five pattern」的な概念をまったく習っていません。
「どんな適切な理論」でも、理論を習っただけではもちろん使えませんが、現在は、現実とずれた理論で習っていたら、もちろん、使えるようになるわけがないのです。
これが、現在の日本人の英語学習の苦労を作っているのです。
英語のネイティブ・スピーカーは、日本人の苦労は分かりませんし、また、解決してやろうとも思わないはずです。
メルマガ購読者様が、もし、エッセンス講座をまだお受けでないならば、一度「VSOPエッセンス講座」をお受け頂くことをお勧めします。
VSOP英文法は、単なる英文法理論ではありません。ネイティブ・スピーカーが持つ英語の最も本質的な言語ロジックを、日本人が学習するのに最適な習得方法なのです。
英語が「S-V-O-P:ワンパターンだ」と科学的に分析し、日本人の英語学習の方法に具体化したものなのです。
私の目から見ると、「S-V-O-Pという語順規則を知らないで、また、VSOP英文法的な英語理解をもたないで、英語を使っていること」のほうに、多くの恐怖を感じています。
よろしくご検討頂けることを願っております。
VSOP英語研究所
西巻 尚樹