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2014年 今年は、英文法を切り替える年です!
2014年1月 1日 西巻尚樹
新年明けましておめでとうございます。
中学で、英語を英語で教える ことになりそう?
何十年間も、あらゆる提案と工夫・努力が、文部科学省や英語識者・業界によって、なされているにもかかわらず、英語教育はその実効が得られず、右往左往しています。
「使えない」打破へ 中学英語、英語で授業 朝日新聞2013年12月14日
中学英語を英語で教えるなどの教育改革計画を文部科学省が13日、公表した。少子化とグローバル化が進む中、「使える英語」が広まらない現状への焦りが背景にある。2018年度にも実施を目指す。英語教育早期化の効果に期待の声が出る一方、教師が日本語中心の授業から切り替えられるか課題も浮上している。
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今年から、高校1年生は「英語で英語を習う」ことになっていましたが、実行している私立高校はほとんどありません。
今の英文法は「口語表現」を説明できない!
英語が使えないのは、口語的な表現を説明できない五文型英文法を使っているためです。
そのため、最近の公立の中学校では「英文法そのもの」をきちんと教えていません。
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私立の中学校では、がちがちの五文型を教えています。
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「英語の学習」と「英会話の習得」とを混同していませんか?
「英文法を日本語で教えて、和訳をさせているから、話せるようにならない」のではなく、
「話すための訓練の時間をきちんと作っていない」から、話せるようにならないのです。
幼児でも使っている「関係代名詞」「仮定法」「that節構文」「分詞構文」「強調構文」などの文法項目を、日本語で説明するだけでもとても時間がかかります。これらの日本語の説明を知らないで「会話の慣用表現」を丸覚えしていくと、幼児の英語より程度の低い物になってしまいます。
英単語を並べて、英語っぽく発音していれば、「使える英語」になるわけではないでしょう。「中学生から英語で教えて」、幼児レベルにも至らない英語になったらどうするのでしょうか。
学習時間と学習分量が少なすぎるのです。
「週3コマ」で英語学習ができるわけがありません。
「VSOP英文法」は、すべての障害を解消できる
「使える英語にならない本当の理由」のは、S-V-O-Pという英語の持つ基本ロジックを中心に英語学習をしていないためです。
S-V-O-Pという語順規則は、今の英文法の「第5文型:S+V+O+C」と似ています。
決定的な違いは、
Vを、「動詞」と呼ぶのではなく、
「動詞以外にもいろいろな言葉」が使われているので 「判断語(V)」 と考える
Oを、「目的語」と呼ぶのでなく
「目的語以外にもいろいろな言葉」が使われているので、 「対象語(O)」 と考える
Cを、「目的格補語」と呼ぶのではなく
「名詞・形容詞にもいろいろな言葉」が使われているので、 「叙述語(P)」 と考える
これだけです。
品詞の制約を取り払ってしまうと、英語はワンパターンになっていることに気づき、
この語順の響きが、英語そのものなので、日本人のアタマに「英語アタマ」が身につきます。
「品詞で分類する、分類のための英文法」が、役に立たない英語教育の原因になっているのです。
「英文の動詞を基準とした類型化」「進行形」「完了形」「受動態」「to-不定詞」「関係代名詞」「仮定法」「that節構文」「分詞構文」「強調構文」「倒置省略」など、文法事項を順番に日本語で理解していくことはとても重要です。
幼児でも正確に使っている文法事項だからです。
「ネイティブ・スピーカーは、英文法に従って習っていない」ということが、日本人が「英文法抜きで英語ができるようになる」という根拠にはなりません。
「母語習得」の場合、小学校に入学するまで、6年=2190日=52560時間 母語習得をしています。
日本の公立の中学校では英語は週3時限です。1時限45分ですから、週2. 25時間。授業週は年間約40週×2.25時間≒90時間になり、3年で270時間。
適切な英語の理解法=文法を使わなければとても無理です。
S-V-O-P:ワンパターンで、素早く正しく理解できる
今年こそ、長年の頸木から解き放たれて、日本人全員が「楽に・楽しく・適切に」英語を理解し、使えるようになって欲しいと思っています。
それには、学校教育がVSOPに切り替わらなければならないと真剣に考えています。
今年が、その第一歩の年になりますよう、願っています。
VSOP英語研究所
西巻 尚樹